2025年07月01日
埼玉県の住宅地価の動向(2025年地価公示)
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経済調査事業齋藤 康生
趣旨
本年3月、国土交通省から2025年の地価公示が発表された。全国の全用途平均が前年比で2.7%上昇し、4年連続の上昇となった。前年の2.3%を上回り、バブル崩壊後の1992年以降では最大を更新した。地価公示は、国土交通省の土地鑑定委員会が公表する毎年1月1日時点の標準地(区域全体の地価水準をできる限り代表しているとして選定された土地)の価格である。2025年の地価は同年1月1日時点の価格、地価変動率は2024年1月1日時点の地価と比べた前年比増減率である。公示地価は土地の取引価格の目安となるほか、土地の相続評価、固定資産税評価の基準などに用いられる。
本稿では2025年地価公示をもとに、住宅地の地価に焦点を当て、これまでに平均変動率が高まった時期との比較を通じて、県内の住宅地の地価(以下、住宅地価)の動向をレポートする。
目次
- はじめに
- 全国と埼玉県の地価変動率
- 近年にみる県内住宅地価の二極化の進行
- 1988年と現在の住宅地価の傾向の違い
- 再開発による局所的な住宅地価の高まり