公益財団法人埼玉りそな産業経済振興財団

調査研究レポート

2023年09月01日

埼玉県における建築物の耐震化の現状

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経済調査井上 博夫

趣旨

 関東大震災は、今からちょうど100年前の1923年 9月1日、午前11時58分に発生した。相模湾北西部 を震源とする大地震は、関東一円を巻き込み、死者・ 行方不明者約105,000人、全壊・全焼した建築物約 29万棟という、わが国の記録に残る自然災害のなか でも最悪規模の被害をもたらした。 地震多発国のわが国では、昔から全国各地で大小 さまざまな地震が発生してきたことが知られており、 直近の30年間に限っても、1995年の阪神・淡路大震 災や2011年の東日本大震災をはじめとする幾つも の地震に見舞われている。 先行きについても、南海トラフ地震や首都直下地 震と呼ばれる大地震が、それほど遠くない未来に比 較的高い確率で発生すると見込まれており、こうした 大地震への備えが急務となっている。 地震への備えは多岐にわたるが、なかでも建築物 の耐震化は、事前に進めておくべき最も重要な対策 の一つである。以下では、埼玉県における建築物の 耐震化の現状をみてみたい。 わが国における地震発生のメカニ

目次

  • はじめに
  • わが国における地震発生のメカニズム
  • 急がれる建築物の耐震化
  • 建築物の耐震化の状況
  • 埼玉県の取り組み
  • 埼玉県の建築物が抱えるリスクは依然大きい
  • おわりに
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